1.25ショック

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新聞報道でも色々と書かれておりますが、出生率の問題が深刻です。以前のブログにも書きましたが、日本では1974年まで子供を減らそう運動をしていて、1975年に子供を増やそう!に転換したという歴史が有ります。
そして、実際に人口減少が始まったのは2005年です。つまり、そこには時差が30年あったということになります。それを考慮すると人口増加に転じると言われている2を超えた出生率を来年達成したとしても、人口増に転換するのは2037年ということになりかねません。

政府で決定的に欠けているのは、「なぜ子供を産まなくなったのか?」という根本的な議論ではないでしょうか?

「日本では子供を持った方が不利だと思う人が増えた」と考えるべきでしょう。では、なぜそう思うのか?

根本的な原因は、将来の不安であると思います。つまり、年金などの社会保障に対する不安、日本の財政に対する不安、テロや凶悪事件などの増加に対する不安など様々な原因が考えられます。
そうなると頼るはお金でしょう。結婚して子供を育てて、就職を維持できるでしょうか?日本の多くの中小企業は無理だと思います。その方々を産休扱いで抱えておけるほどの体力がないのです。

つまり、妊娠=退職となるわけです。これは中小企業に限ったことではありません。大企業でも最近変わった例の報告を聞きますが、多くはこのパターンでしょう。必然的に退職=無給となります。

そうなるとどちらを選択するか?将来の不安は自分にかかわってきますからね。政府はその不安を取り除けるのか?

さらに、昨今は核家族化が進み、女性の友人に「子供はもう作らないのか?」と尋ねたところ、「もう十分、育て方が分からないのよ」という返答でした。つまり、子供の育て方が皆(じんも含めて)分からないのですよね。学校でも教えてくれないし・・・、親とは離れて暮らしているし・・・なるほどなと妙に納得してしまいました。
この友人はお金には苦労していなく、そう言った意味の将来の不安もない人でもです。子育ての不安です。

そうした、将来の不安、お金の不安、子育ての不安を取り除くことが出来ない限り出生率の改善は期待薄といった感じがするのです。
多少のお金を出したところで、ほんの少しは改善するかもしれませんが大差がない程度でしょう。

なぜなら、「この国では子供を持った方が不利だ」と思っているのですから・・・・。by じん
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