2009/08/30
18:15:02
本日はいよいよ衆議院議員選挙の投票日です。とにかく重要なことはこの選挙に行き、自分の意見を表明することです。
ところで、麻生総理は少子化でも成長戦略と言っていますが、はたしてそうした戦略は出来るのでしょうか。ヨーロッパで先に少子高齢化に入った国で経済成長した国はありません。
どの国も経済を成長させようと努力しているのでしょうけれど、うまくいかなかったということですね。
それが日本だけうまくいくとするとよほどの策を持っているか、嘘をついているのかどちらかだと思うのです。
確かに環境分野を育てる、内需産業を育てる・・・と言っていますね。
環境分野ですが、太陽光発電やその他の自然エネルギー部門で現時点では先行しているのは事実でしょう。
しかしながら、それも普及を目指せば、日本で作るよりも新興国で作った方が安価で出来るはずです。そうなると洋服の時と同じように日本から新興国への委託だけが進み、日本の空洞化になるのではないでしょうか。
次に、内需を育てる。内需産業とはなんでしょうか。不動産、医療、農業、飲食業、娯楽産業などでしょうか。
この中で少子高齢化でもプランが描けるのは何でしょうか。
不動産はどうでしょう? これに関しては少子化の流れが一番影響が大きそうです。東京に住んでいる自分は分からないのですが、自分の周りには地方を往復している人がいます。そうした人々から地方の状況などを聞くにつれて、地方衰退の加速を肌で感じております。
今後はさらに需要と供給のバランスが崩れていくでしょうから、不動産は成長戦略が描くのはなかなか難しいと思います。
医療はどうでしょうか?これは高齢化社会が到来することで、成長する数少ない分野であることは確実です。しかしながら、問題点がないわけではありません。
日本の場合には、医療のほどんどを保険診療で行っております。それを成長させるとなると財政に対する圧迫が生じることが明らかです。
それでは財政に圧迫を与えない医療となると・・・保険診療でない自由診療分野などでしょう。検診などもそれに含まれます。最先端の医療を利用して外国からの患者さんを受け入れることも需要拡大に繋がるかもしれません。
今までの医療の考え方を根本から変えることが出来るのかどうかにかかわってきます。
今までの医療は病気になってから、医者にかかるという対処療法的な医療が主でした。
今後は一歩踏み込んで、病気の予防を中心とした医療への転換です。
しかしながら、今までの医療保険ですと、病気にならなければ使えません。その制度を根本から変えて、予防にも保険制度を導入していくべき時が訪れたような気がしております。
本格的な病気になれば、医療保険からの支出も膨大になりますが、検診などで早期に発見できればそうした費用も少なくなるだけでなく、本人にとっても有意義だと思います。
今までと違った視点から考えることで、医療分野には財政圧迫をせずに伸ばせる領域がまだあると思います。
続いて農業です、こちらはどうでしょうか?
先日あるTVを見ていて、唖然としてしまいました。
確かキャベツ農家の話だったと思います。収穫時に外国人研修生が一生懸命働いています。しかしながら、日本人の労働者はほとんどいません。なぜなのでしょうか?
農家の人が言っていました。
「昔は日本人の若者を雇ったりしていたのだが、もう雇いません」と。
それはなぜなのかという問いに「日本人の若者は雇っても一か月で殆どがいなくなる。それに引き換え外国人研修生はまじめに一生懸命働くからね」と言っていました。
農作業も最初の1?2か月は非常につらいそうです(これはどの職業でも同じでしょう)。それを乗り越えてこそ仕事の楽しさや充実感が得られるものです。
しかしながら、それを乗り越えられずにやめていく人がほとんどだそうです。
それを散々経験したのでしょう。それが、「もう雇いません」なのです。
そして、駅にこんな落書きがあったそうです。
「高原のキャベツは最高にうまい。けど、働く場所じゃねえ !」
日本の農業に将来はあるのでしょうか・・・。
別の視点から見てみましょう。中国の毒入り餃子事件から日本人も食の安全を考え始めました。
日本の農業を見直すきっかけになったはずです。
安過ぎる食材・・・こんなに安くて大丈夫か?
安い=良いという我々の視点が問われているような気もします。
そういった意味で面白いことに中国の富裕層に日本産の食材が売れているというのをTVでみたことがあります。農産物の輸出なども積極的に手がけていくことも農業振興のひとつのヒントかもしれません。
もう一つは、加工食品にして付加価値を付けて売るという方法もあると思います。一つの農家だけでは無理でしょうけれど、幾つかの農家などが共同して加工食品にして付加価値を付けて売るということも検討の価値はあると思います。
飲食業と組むということも戦略の一つです。自分のところでは付加価値を付けられないとしても飲食業と組むことでそちらで付加価値を付けて提供することも出来るのです。飲食業としても「どこの誰が作っている野菜などを利用している」と書くことで価値も高まるはずです。
農業、飲食業も今までの延長線上ではないところに成長の芽はあるような気がします。
最後に娯楽産業ですが、こちらはくくりは大きくなりますね。
ゲーム産業からテーマパーク、アニメまで入るのでしょうか。
近年ヒットしたWiiは今までゲームに興味がなかった層の取り込みをしたことが、成功に繋がったといえます。今まではゲームといえば、ゲーマーと言われるゲーム好きの人達をターゲットにすることが多かったと思うのです。
Wiiの場合にコントローラーを今までのボタンを押すタイプから、振るタイプへの改良をすることで体感ゲームにすることを可能にしたのです。
ゴルフゲームを例に出すと、今までは全てがボタン操作で行っていたものをTVの前でスイングをするということになったのですね。いわゆる簡単なシュミレーションゲームとなったのです。
まさしく、「こういう方法があったのか?」というものでした。
視点を変えることで、娯楽業界にも新しい成長戦略のヒントがあるような気がしております。
ここまで色々と考えてきますと「今までの延長線上で新しい事業を考える」のではなく、「違った視点で物事を考え直してみる」ことに新たな成長戦略のヒントがあるような気がします。
また、他の業界とのコラボレーションということで今まで出来なかったことや新たな付加価値を生み出すことができるのかもしれません。
どこが勝つにしても、どういった政権になるとしても、今日の選挙が新たな日本の日の出になることを願うばかりです。 じん
ところで、麻生総理は少子化でも成長戦略と言っていますが、はたしてそうした戦略は出来るのでしょうか。ヨーロッパで先に少子高齢化に入った国で経済成長した国はありません。
どの国も経済を成長させようと努力しているのでしょうけれど、うまくいかなかったということですね。
それが日本だけうまくいくとするとよほどの策を持っているか、嘘をついているのかどちらかだと思うのです。
確かに環境分野を育てる、内需産業を育てる・・・と言っていますね。
環境分野ですが、太陽光発電やその他の自然エネルギー部門で現時点では先行しているのは事実でしょう。
しかしながら、それも普及を目指せば、日本で作るよりも新興国で作った方が安価で出来るはずです。そうなると洋服の時と同じように日本から新興国への委託だけが進み、日本の空洞化になるのではないでしょうか。
次に、内需を育てる。内需産業とはなんでしょうか。不動産、医療、農業、飲食業、娯楽産業などでしょうか。
この中で少子高齢化でもプランが描けるのは何でしょうか。
不動産はどうでしょう? これに関しては少子化の流れが一番影響が大きそうです。東京に住んでいる自分は分からないのですが、自分の周りには地方を往復している人がいます。そうした人々から地方の状況などを聞くにつれて、地方衰退の加速を肌で感じております。
今後はさらに需要と供給のバランスが崩れていくでしょうから、不動産は成長戦略が描くのはなかなか難しいと思います。
医療はどうでしょうか?これは高齢化社会が到来することで、成長する数少ない分野であることは確実です。しかしながら、問題点がないわけではありません。
日本の場合には、医療のほどんどを保険診療で行っております。それを成長させるとなると財政に対する圧迫が生じることが明らかです。
それでは財政に圧迫を与えない医療となると・・・保険診療でない自由診療分野などでしょう。検診などもそれに含まれます。最先端の医療を利用して外国からの患者さんを受け入れることも需要拡大に繋がるかもしれません。
今までの医療の考え方を根本から変えることが出来るのかどうかにかかわってきます。
今までの医療は病気になってから、医者にかかるという対処療法的な医療が主でした。
今後は一歩踏み込んで、病気の予防を中心とした医療への転換です。
しかしながら、今までの医療保険ですと、病気にならなければ使えません。その制度を根本から変えて、予防にも保険制度を導入していくべき時が訪れたような気がしております。
本格的な病気になれば、医療保険からの支出も膨大になりますが、検診などで早期に発見できればそうした費用も少なくなるだけでなく、本人にとっても有意義だと思います。
今までと違った視点から考えることで、医療分野には財政圧迫をせずに伸ばせる領域がまだあると思います。
続いて農業です、こちらはどうでしょうか?
先日あるTVを見ていて、唖然としてしまいました。
確かキャベツ農家の話だったと思います。収穫時に外国人研修生が一生懸命働いています。しかしながら、日本人の労働者はほとんどいません。なぜなのでしょうか?
農家の人が言っていました。
「昔は日本人の若者を雇ったりしていたのだが、もう雇いません」と。
それはなぜなのかという問いに「日本人の若者は雇っても一か月で殆どがいなくなる。それに引き換え外国人研修生はまじめに一生懸命働くからね」と言っていました。
農作業も最初の1?2か月は非常につらいそうです(これはどの職業でも同じでしょう)。それを乗り越えてこそ仕事の楽しさや充実感が得られるものです。
しかしながら、それを乗り越えられずにやめていく人がほとんどだそうです。
それを散々経験したのでしょう。それが、「もう雇いません」なのです。
そして、駅にこんな落書きがあったそうです。
「高原のキャベツは最高にうまい。けど、働く場所じゃねえ !」
日本の農業に将来はあるのでしょうか・・・。
別の視点から見てみましょう。中国の毒入り餃子事件から日本人も食の安全を考え始めました。
日本の農業を見直すきっかけになったはずです。
安過ぎる食材・・・こんなに安くて大丈夫か?
安い=良いという我々の視点が問われているような気もします。
そういった意味で面白いことに中国の富裕層に日本産の食材が売れているというのをTVでみたことがあります。農産物の輸出なども積極的に手がけていくことも農業振興のひとつのヒントかもしれません。
もう一つは、加工食品にして付加価値を付けて売るという方法もあると思います。一つの農家だけでは無理でしょうけれど、幾つかの農家などが共同して加工食品にして付加価値を付けて売るということも検討の価値はあると思います。
飲食業と組むということも戦略の一つです。自分のところでは付加価値を付けられないとしても飲食業と組むことでそちらで付加価値を付けて提供することも出来るのです。飲食業としても「どこの誰が作っている野菜などを利用している」と書くことで価値も高まるはずです。
農業、飲食業も今までの延長線上ではないところに成長の芽はあるような気がします。
最後に娯楽産業ですが、こちらはくくりは大きくなりますね。
ゲーム産業からテーマパーク、アニメまで入るのでしょうか。
近年ヒットしたWiiは今までゲームに興味がなかった層の取り込みをしたことが、成功に繋がったといえます。今まではゲームといえば、ゲーマーと言われるゲーム好きの人達をターゲットにすることが多かったと思うのです。
Wiiの場合にコントローラーを今までのボタンを押すタイプから、振るタイプへの改良をすることで体感ゲームにすることを可能にしたのです。
ゴルフゲームを例に出すと、今までは全てがボタン操作で行っていたものをTVの前でスイングをするということになったのですね。いわゆる簡単なシュミレーションゲームとなったのです。
まさしく、「こういう方法があったのか?」というものでした。
視点を変えることで、娯楽業界にも新しい成長戦略のヒントがあるような気がしております。
ここまで色々と考えてきますと「今までの延長線上で新しい事業を考える」のではなく、「違った視点で物事を考え直してみる」ことに新たな成長戦略のヒントがあるような気がします。
また、他の業界とのコラボレーションということで今まで出来なかったことや新たな付加価値を生み出すことができるのかもしれません。
どこが勝つにしても、どういった政権になるとしても、今日の選挙が新たな日本の日の出になることを願うばかりです。 じん
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