2012/09/16
11:47:17

少し前にインターネットを見ていたら、今週末見るべき映画「フード・インク」 という記事を見つけました。
この記事自体は、2011年1月21日のもので新しいものではありません。残念ながら映画は見逃してしまったので、DVDを検索していたら、書籍もあることがわかりました。
そこで、DVDを見る前に本を読もうと思いました。内容は基本的には米国における農業・農産物の事情について書かれています。しかしながら、米国の農産物も日本に輸入されていますし、日本にも共通する問題があると思います。
特に、皆さんもご存知のように今年は米国などの穀物生産地域での干ばつの影響から、穀物が不作と言われていて、世界的にも高値になっています。
それでも米国ではトウモロコシ由来のエタノールの自動車燃料への混合比率を高めることを義務づける法案があるために、米国で生産されるトウモロコシの約1/3をエタノールの変えています。
本では、『スポーツタイプの多目的車(SUV)の約95リットルのガソリンタンクをエタノールで満たせるほどの穀物があれば、一人に丸1年間食糧を供給することができる。それでも、なお米国は、人間ではなく、自動車に燃料を供給する計画に対して巨額の補助金を投入している。エタノールの混合義務化は、本質的に財政の愚行である』と書いています。
自分もまさに同じことを思っていました。今後世界的には人口が増加していく予測があるというのに、穀物をわざわざエタノールに転換して、自動車に入れるという発想自体が馬鹿げていると・・・。
また、『「The End of Food」を著したポール・ロバーツによると、畜舎で飼育されている牛は、1kgの生体重を得るのに少なくとも10kgの飼料を必要とするが、この生体重のうち2/3近くは、骨やその他の器官、皮膚など食用にならないものである。
ロバーツがはじき出した真の変換率は1kgの牛肉を生産するのに必要な穀物の量は20kg、豚肉の場合は7.3kg、鶏肉の場合は3.5kgとなる。
穀物を餌とする家畜を、人間の食生活を構成する主な要素としてしまうことの非効率性は、とりわけ10億人近くが今も飢えに苦しんでいる世界において、それ自体が破滅的であるということは言うほかない。』とも書かれています。
自分は健康のために肉などの動物性たんぱく質を採ることを止めましたが、世界的な食糧事情ということも考えると一人一人が肉の消費量を減らしてみてはどうかなと思いました。
ここには書ききれませんが、学校給食の問題点や我々ができることなどの提言もあり、ご興味ある方は一読されると面白いと思います。
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