2014/07/31
12:34:25

日経ヴェリタス2014.7.27号に『正念場迎えるアベノミクス』という東京大学の植田和男氏の寄稿した記事がありましたので、本日はこれを取り上げてみたいと思っています。
記事の中で「2014年に入って株価は調整し、大胆な金融緩和の成果も出尽くしたように見える。もしもインフレ率が予想以上に高まれば、国内投資家が債券売りに動くだろう。日銀の金融政策をはじめ、マクロ経済政策は舵取りが難しくなりそうだ」と述べています。
株価対策として、先日の楽天証券セミナーのまとめでもお書きしましたうように、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金を利用して株価を無理やりにでも上げようとしているようです。
自分としては、この局面が当面の高値になると見ています。
また、消費税増税後の経済停滞が長期化するだろうと予想でき、ここでもアベノミクスは正念場を迎えることになると思われます。消費税増税とともに給料値上げは、ほとんどの企業で掛け声だけに終わり、実際には給料は上がらず、増税分だけ実質所得が減少したという結果になりました。
これでは、消費は伸びるはずもなく、今後も景気回復は無理だと思っています。
しかも、来年には10%に消費税を再値上げするという計画のようで、本気で景気回復を目指しているとは思えません。
そもそもの失敗は、「物価を上げれば、給料が上がる」という、アベノミクスの根本的な考え方が間違っており、本来であれば「景気が良くなったから、賃金が上がり、消費が増えたために、物価が上昇する」というのが正しい経済の流れだと思うのです。
物価上昇だけで、給料が上がらない、そのために景気が悪くなってきた日本経済は何処に向かうのか・・・。われわれも色々と考えなければなりません。
8/2の交流会でその辺りの話も皆さんとしたいと思っています。
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