2014/11/30
12:31:26

2014年11月号の「選択」に『ユーロ危機「第二弾」は目前』という記事がありましたので、本日はこれを取り上げてみたいと思います。
不況とデフレ懸念が深刻化するヨーロッパで「ユーロ危機第二ラウンドが近い」との予測が高まっているようです。今回問題の発端は”ユーロ圏をドイツとともに支える側のフランスがEU財政規律を破った”ということです。
この秋に発表された2015年予算(仏)で、財政赤字をGDP比の4.3%(2014年も4.4%)と、EU財政規律目標の「GDP3%」を大幅に上回るものだったのです。
また、来年以降の財政見通しも甘く、ドイツを筆頭に各国から激しい批判が起こっています。
そして、イタリアのレンツィ政権も規律破りで追随し、今年も含め3年連続のマイナス成長となるようです。
現状では、構造改革路線の独、成長優先の仏・伊、さらにデフレ対策のECBと、3つの経済構想が並立し、中途半端な経済政策と時間稼ぎばかりが横行しています。
独仏が妥協に動けば、規律を守ってきたスペインなどの重債務国や経済基礎の弱い中東欧諸国不満を高めるのは必至で、オランド(仏)のわがままは、EUを空中分解させ兼ねない状況となっています。
「こうした体たらくを、高リターンを求めて徘徊するマネーが見逃すわけはないだろう」というで、ユーロ危機の再来となるのかどうか、われわれとしても注視していく必要があるというわけです。
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