2014/12/12
12:13:39

週刊ポストに「アベノ金融緩和で円が紙くずになり始めた」という記事がありましたのでこれを取り上げてみたいと思います。
政府は、「(アベノミクスで)金融緩和をすることで円安誘導し、それにより輸出を増やし、輸出企業の利益が中小企業や家庭にもしたたり落ちて景気が回復するという、”トリクルダウン”が起こる」と主張してきました。
実際に起こったのは、輸出量は増えず、円建ての輸出金額だけが増え、大企業としては儲かったという状況です。しかしながら、その先の”トリクルダウン”は起きずに、内部留保という状態で留まっています。
当然ながら、中小企業や家庭は”トリクルダウン”の恩恵はなく、円安による物価上昇で実質賃金が下落、そこに消費税増税でさらに可処分所得が減り、買い控え→景気悪化というのが現実の状況です。
さて、問題はこのあとです。この1ヶ月で10円程度の円安になり、一時は120円台にもなりました。日本経済にとって良い円安は、105円〜110円という意見もあり、現時点のレートは悪い円安となりつつあります。
円高は日本円を売ることで通貨介入が出来る(効果のあるなしは別として)わけですが、円安を止めるには外国通貨を売らなければなりません。国が所有しているドルは、米国債となっているのが殆どでしょうから、為替介入をするとなると米国債を売らざるを得ません。ところが、実際には米国の反対(暴落に繋がるという懸念)で、売却は出来ないと思われます。
では、過度の円安になったときに対処できるのか?、120円を越える円安には注意が必要なのかもしれません。
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