2015/08/27
12:23:05

南 清貴氏の著書「じつは危ない野菜」を読みましたので、サマリーを書いてみようと思います。氏の著書(じつは怖い外食)は以前にもブログで取り上げました。
「じつは怖い外食」の内容の要点は、「外食店(中食も含む)で顧客の体のことを本気で考えている店は(ほとんど)存在しない」ということでした。
同じようなことがスーパーなどで売られている野菜にも言えるというわけです。
『「大きさや長さが同じ」「皮が厚い」「冷蔵庫でドロドロに溶けていた」「有機野菜なのに不味い」・・・その理由を考えてみたことがありますか?
野菜の種はもはやビジネスツール。我々が日々、口にしている野菜はほぼ種をつけないF1種の野菜なのです。その見栄え重視、促成栽培で出荷される野菜は、栄養価も低く、味も香りも本来のものを失っています。
また、人間の体内に入ると有害成分へと変わる硝酸態窒素が野菜の中に溜まっている危険性も指摘されているのです。』
現在スーパーなどで売られている野菜は「在来種(固定種)」ではなく、ある品種とある品種を交配させて作られた「F1種」といわれるものです。
なぜ、味や栄養価が高い「在来種」がほとんど駆逐されて、「F1種」になったのかといいますと、同じ時に植えて同じように育てれば、スピーディーに育って、きっちり同じサイズに成熟するような、管理しやすい品種に需要があったからだと言えます。つまり、さまざまな業界の事情をくみ取って、商品として扱いやすい性質になるように品種改良された野菜が「F1種」だというわけです。
また、「F1種」にはもうひとつ大きな特徴があります。
安定した種をつけないのです。まったく作れないか、たとえ種ができたとしても性質が安定しないため、農作物の種としては使い物にならないようです。
これは「F1種」の生命力の弱さを象徴しているとも言えます。
では、なぜこのような「F1種」が流通してきたのか?
その理由の1つは、目的にかなう性質を持つ作物を作り出せること、そしてもう1つは、「種を売る」というビジネスが安定的に成立するということです。
有機野菜も伝統野菜も、ほとんどが「F1種」であるということです。
ところで、自分は基本的に有機野菜を宅配やお店で購入しているのですが、緑色が濃い葉物野菜などで、冷蔵庫で溶けていることがありました(有機野菜でも)。まっとうな野菜はこうしたことは起こらず、枯れていくのが本来の姿だというのです。野菜が溶けて腐るのは、硝酸態窒素の過多が原因だと解説しています。
こうした野菜を摂取(溶ける前に食べてもダメ)することで、硝酸態窒素を人間が体内に取り込んでしまうのです。硝酸態窒素は、体内に取り込まれると亜硝酸態窒素という物質に変化し、それが血液中のヘモグロビンと結合すると酸素が体の隅々まで行き渡ることを邪魔するようです。
また、硝酸態窒素は消化器官の中で、肉や魚などの動物性たんぱく質から分離したアミンという物質と結合し、ニトロソアミンという強力な発がん性物質を作り出すとも書かれています。これらの健康被害を危惧したEUでは硝酸態窒素の含有量の基準値がありますが、日本にはいまだもって”ない”とのことです。
健康に良かれと思ってせっせと食べていた野菜に、硝酸態窒素が過剰に含まれていたら、健康に役立つどころか、本末転倒となってしまいます。
自分も何かを変えなければ・・・と思いました。
ところで南氏ですが、福島の原発事故をきっかけに岐阜県大垣市に移り住み、自然栽培の農家と組んで、野菜の宅配事業を始めることにしたようです。
現在は、岐阜県だけでなく、九州・福岡からも野菜を宅配しているとのことです。
溶けた野菜を実際に見てしまった自分は、硝酸態窒素のことが気になり始めましたので、この宅配システムを試してみようと思っています。氏のWebサイト(http://kiyo-san.jp)から申し込みができるようです。
これはいつも書いていることですが、一番重要な投資先は”健康”です。
多少コストは掛かりますが、健康でいられるのであれば、結局は安くつくのです。
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