2016/04/30
12:40:02

河岸 宏和氏の著書「激安食品が30年後の日本を滅ぼす!」を読みましたので、まとめを記載しておこうと思います。
河岸氏は帯広畜産大学を卒業後、大手ハムメーカーに入社し、そこでハムやソーセージの製造・開発や食肉処理場での肉の解体、食税選びなどの仕事を経験したようです。その後、コンビニ向けの食品を作る工場に出向し、新製品の開発や製造・品質管理の仕事に就いた後、大手スーパーに転職し、現在は某大手コンビニに在籍しているとのことです。
こうした経歴で食品業界の内情のすべてを知ることになったと書かれています。
最初の就職先のハムメーカーでのロースハムの作り方が書かれていますが、驚愕しました。肉100%に対して、植物タンパク、乳タンパク、卵タンパクなどで作成したピックル液を60%程度注入し、ロースハムを作っていたのです。
ところが、卸している肉屋から「もっと安くならないか」と言われると、毎年10%ずつピックル液の注入量を増やし、最終的には210%と、豚肉の量よりもピックル液の方が多いハム(100kgの肉に対して、200kgのハム)になったしまったのです。
ピックル液、水野注入量を増やせば単純に原材料コストが下がりますが、ただ注入量を上げたのでは商品になりませんので、着色料の色を増やし、化学調味料の量も増やすことで、現状品を比べて違いのが分からないレベルに仕上げていたというわけです。
これはあくまでも一例ですが、激安スーパーや外食産業は、このような闇が多いと書かれています。激安価格を実現するために、メーカーや小売店の多くは、原材料費を落とすか、人件費を削るか、建物や設備費などの固定費を落とすか、あるいは偽装するかの4つを行っているようです。
不景気続きで、われわれ消費者が安いものを求めてきたのが原因の1つだと思いますが、「安かろう悪かろう」ということを肝に銘じて、商品やお店選びをしたいと思いました。
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