2016/05/13
12:13:15

若林栄四氏の著書「覚醒する大円高」を読みましたので、いつものようにまとめを記載しておこうと思っています。
米国経済は2016年からリセッションに入りする確率が25%、2017年にはほぼ間違いなくリセッションに入るという米大手金融機関のストラテジストの意見を支持しており、そのような経緯を辿ってもおかしくないと述べています。
米国が再利上げをできないままリセッションに入れば、これまで米国に期待してドルを買ってきた連中は、本格的にポジションを解消してくる可能性があり、従ってドル安がさらに進むとしています。今までのドル安は円高で、2017年第3四半期からは本格的なドル安になると解説しています。
また、ドル売りのチャンスは、2018年7月に訪れると述べています。ここでドルを売るのは、来たるべき大円高の序章であるからだとしています。得意の黄金分割の分析によりますと、2022年に1ドル=65円になるとの大胆予測です。
また、米国株価にもふれており、2016年末から2017年第1四半期に12,500ドル〜13,500程度まで下落し、2022年には6,700ドル〜7,000ドル程度まで行くだろうとも書かれています。
そして、この株価急落の原因となるのが、ユニコーンと呼ばれる企業群(タクシー配車アプリのUberなど)のバブル崩壊ではないか?とも言及しています。
ユニコーンと称される企業は、株式非公開のまま、株式の評価額だけが巨額に膨らんでいるのです。現状、ユニコーン企業の多くは、ほとんど利益を計上できていないにもかかわらず、ビジネスモデルの期待感から株式の評価額を押し上げているようです。これがITバブル崩壊のように弾けるのではないか?というわけです。
若林氏の為替や米国株式予想は、本当にここまで行くのか?という部分もありますが、近い将来訪れるであろう金融危機のトリガーとなるものは、中国経済だけでなく、ユニコーンバブル崩壊という可能性も考えておく必要があると思いました。
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