2016/07/02
12:03:16

橘玲氏の著書「言ってはいけない-残酷すぎる真実-」を読みましたので、まとめを書いてみようと思います。
世の中的にタブーとされていることを、研究調査・論文などから導き出された事実(証拠・エビデンス)をベースに、橘氏流のアレンジでまとめた書というのが、大まかなくくりではないかと思います。
幾つか内容をご紹介しますと「白人と黒人の間には、およそ1標人偏差(白人の平均を100とすると黒人は85)のIQの差があり、これが黒人に貧困層が多い理由だ」と紹介しています。
もちろん、これは平均的なデータで、黒人の中にはIQの高い人もいるのですが、IQ差が格差社会の主な原因であれば格差解消は厳しいとも言えるわけです。
『ヒトは社会的な生き物で、群れから排除されてしまえば生きていく術がない。
古今東西、どんな社会でも「村八分」は死罪や流刑に次ぐ重罪とされた。これはこどもも同じで、「友達の世界」から追放されることを極端に恐れる。
勉強だけでなく、遊びでもファッションでも、子供集団のルールが家庭でのしつけと衝突した場合、子供が親の言うことを聞くことは”ぜったいにない”。そうしなければ、仲間はずれにされ、「死んで」しまうからなのだ。』
子供は似たもの同士でグループを作るため、黒人は黒人同士でグループを作るとしています。そうしたときに黒人グループの掟は、「白人の子供とつきあってはならないこと。白人の子供がするようなことをやってはならないこと」だとしています。
そうなりますと、白人の子供らが価値を置く「勉強して良い成績を取ること」は、黒人の子供たちがやれば、仲間はずれにされるわけです。これを破れば、子供の社会(学校など)で生きていけないために、知的能力の高い黒人の子供たちを拘束しているのです。
黒人の子供たち内でのいわゆる掟が、勉強をする機会を奪っていくことで、学歴が得られず、将来の格差社会を増長しているのだと思われます。ただし、こうしたことを言うのは、世の中的にはタブーで、人種・男女に限らず機会は均等に与えられていることになっています。
また、病気に関しても興味深いことが書かれていました。病気にも遺伝的要素が関係するというのは、我々も知っている事実です。ただし、ここの病気によって遺伝の関連性は異なるようです。
たとえば、胃潰瘍は遺伝的な影響がみられるものの、”遺伝病”とみなされるガンは、胃潰瘍と比べて影響がずっと低いとしています。
『これはガンを引き起こすのがガン遺伝子だとしても、それが発現するかどうかは環境によることを示している。環境で発病が決まるなら、親族にガンが多い、いわゆるガン家系だとしても、食事や生活習慣に配慮することで予防は可能だ。』
実はこのエビデンスは自分にとっても大きなものです。
自分も親や親類をガンで亡くしていますので、いわゆるガン家系だと思います。
ただし、生活習慣で変えることができるという仮説のもとに、食生活などを変更してきました。これは自分の身体を使った壮大な実験でもあるのです。
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