2014/11/08
12:00:34

日経ヴェリタスに、QE3後の為替相場について、為替の専門家二人にインタビューした記事がありましたので、本日はこれをご紹介しようと思っています。
・「米で円安批判薄れる、新興国通貨は割安」 マーク・チャンドラー氏
「為替動向は金融政策の方向性の違いから明らかに円安・ドル高という方向性にある」と答えています。「2015年上半期は最近の105円〜110円のレンジから、110円〜115円へとシフトするだろう」と述べていますが、ここ数日で氏が言及したレンジにシフトしていますので、もう少し円安が進行すると考えた方が良いのかもしれません。
また、新興国通貨については、混乱は昨年で終了し、現時点では割安感があると述べています。特に、オーストラリア、ポーランドは良いとみているようです。
「緩やかなドル高続く、豪ドル下落に警戒」 アダルシュ・シンハ氏
シンハ氏もドル高を見込んでいるようですが、その理由としては「米国の経常赤字体質に変化が生じていること」「以前と比較して輸入品よりも国内消費という傾向がみられる」ことを要因としてあげています。
上記の理由から経常赤字が減ることで、FRBがどのような政策をしようが、中期的にはドル高が継続するとしています。
投資家の慎重な意見も踏まえると、氏が予想する円・ドルレートは14年末で1ドル=108円、15年末で1ドル=115円と見ているようです。(両氏の予想を超えた円安水準となっているのは、インタビューが追加緩和前だったと思われます)
逆に、チャンドラー氏と違い、オーストラリアドルに懸念材料があると指摘しています。それは、資源開発の7割を海外に依存しており、資源の採掘ブームは峠を越え、魅力的な投資先でなくなったことがその理由だと回答しています。
「2015年には大幅な調整に入る可能性があり、警戒すべきだ」とも言及しています。
上記の二人に共通する意見としては、方向性は円安・ドル高が暫く継続するだろうということです。逆に、オーストラリアドルについては意見が分かれていますので、どのようになっていくのか注視していく必要がありそうです。
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