2015/02/25
12:24:45

藤巻氏の著書「日銀失墜、円暴落の危機」を読みましたので、本日はこれを取り上げてみたいと思っています。
昨年10月末の日銀の追加緩和を聞いて、「あーやっちゃった」と思ったと書いていますが、自分も「やってはいけないことをやってしまった」と思ったものです。
氏は「更なる量的緩和は、国の資金繰り倒産、つまり日本の財政崩壊を回避することが目的」と書いています。どういうことかといいますと日銀が国債を購入して政府にお金を出さなければ、日本の予算が組めないという状況となっているのです。つまり、実際には”マネタイゼーション”です。
国の資金繰り倒産の時期は、マネタイゼーションが「今日ばれる」のか「明日ばれる」のかの差に過ぎないとも書いています。金融緩和を始めてから、今では日銀しか国債の買い手はいませんので、日銀が購入しなければ国が資金繰り倒産してしまうというわけです。
実際にはマネタイゼーションを隠すために、民間の銀行に購入させ、それを直ぐに日銀が購入するという方法をとっているわけですが、民間の銀行は「日銀が購入しれくれる」という裏約束があればこその購入なのです。
さらに、今回の金融緩和策は出口戦略がない(できない)とも指摘しています。
日銀が購入している国債は現在は10年債だけではなく、30年債や40年債も購入しています。通常の出口戦略は、債券を市場で売却するということですが、日銀が購入しなくなった債券は価格が下落すると考えられます。
価格が下落するだろうと思われる債券を民間は購入してくれるでしょうか?(米国債のように外国が買ってくれれば良いのですが・・・)
つまり、満期まで保有して、償還を迎えるという戦術しか残されていないと思われます。ただし、30年債とか、40年債とかも購入していますので、満期まで保有というのもなかなか大変です。
また、日銀のような大口の買い手が新たに国債を買い増す余裕がなくなれば、国債は暴落するとも言及しています。つまり、テーパリング(継続して購入していくのを徐々に減らし、止めること)さえも困難な状況というわけです。
藤巻氏は「2020年の東京オリンピックまでに財政破綻が起きなければ(私には到底そうは思えませんが)、オリンピックを契機にインフレは加速し、その後必ずやハイパーインフレになると思います。建築ブームが起きて、銀行貸し出しが伸びるからです。」と警告しています。
自分は東京オリンピックまでは、”何が何でももたせるだろう”と思っていますが、オリンピック後には目標を失うわけで、オリンピック後2〜3年したときに危ないのではないかと感じています。
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